C.それは、見知らぬ人だった。 いや、初対面なので見知らぬ人なのは当たり前である。 だが、誰だかは見当がつく。 恐らく・・・ 「ふぃ〜らあ編集部のサトウです。」 予想通りであった。 メールをやり取りしていた人、である。 それぞれ、自己紹介をする。 「中野です。」 「藤村です。」 「町屋です。」 「はっちです!」 Be-labo特製名刺を差し出す、中野。 「あ、名刺名刺・・・」 なんかギクシャクした感じではあるが、 雑談をすればみんな、ハハハ・・・と笑って 緊張を少し、ほぐすことも出来た。 「・・・さてと。」 サトウさんは僕たちに、今回の企画の八戸取材について、詳細を話してくれた。 そして、もう時間があまり無いので早めに・・・ ということもお願いされた。 夕方になり、僕たちは来る時よりも数倍の不安とプレッシャーを抱えて フィーラーステーションを後にした。 時間はあまり無い。 とは言え、すでに陽は落ち始めている。 八戸への帰路の途中、まっちの実家へと立ち寄った。 ここで戦略会議である。 こたつに入り、向き合う面々。 長旅の疲れと、言い様のない大きな不安が僕たちを襲った。 全員の口数が、少なかった。 「どうしよう・・・」 時間の少なさとノウハウの不十分さが、 今回の企画の取材ノルマと共に重くのしかかる。 電話帳を開き始める。 お店の選択を行おうと思ったのだ。 だが、電話帳だけではどんなお店か想像がつきにくく、 お店の場所もイマイチよくわからない。 これで取材に繰り出すなんて、可能なのだろうか。 携帯電話を握りしめがら、僕たちは・・・ <選択肢>
A.今日は一旦解散して明日から動こう、ということにした。B.「この企画の取材は諦めよう」と、 次の企画から携わることにしようと思い、サトウさんに電話をかけた。 C.動けるだけ動こうと、お店のアポ取りを開始した。 |